長年の…

引っ越すのは決まった。

そこから我が家のかたづけが始まった。
新婚時代に4年三鷹、それから新小金井、小金井公園近くに十数年間。
三鷹時代以外はどれも一軒家(古民家)。
長年住んでいると溜まっていくものもある。かつては小金井公園はフリーマーケットが盛んだったし、良いものが安く手に入った。アフリカンドラムのパンロゴクラブを主宰していて、毎週のようにうちには人が飲みに来ていたので食器もかなりフリマで揃えた。公園では自由にバーベキューもできたし花見、月見と、その道具なども物置に装備していた。まあ、ちょっとした飲み屋でもできそうな感じだった。

そんなわけでアフリカ楽器、ドラム、木琴、民族音楽のCD、練習するための音源やビデオなど、過去の絵画作品など、普通の家にはないものまでけっこうあった。引っ越し先で調達できそうなものはいらない。洗濯機、冷蔵庫は、娘の新居いきだ。本棚などは、友人、知人を当たって、引き取り先を探し、お宝系は処分だ。

まず、本をとにかく処分しまくった。古本屋へ何度か持ち込み、ネットで買取というのも利用して処分した。古道具屋さんにもいくつか古いものを引き取ってもらい、ハードオフには何度も出向き、家電、パソコン、その他もろもろ….。金属を引き取ってくれるところにも金物を持って行ったが、最後の最後、物置は処分してねと大家さんに告げられ、雨の中カッパを着てチャンシーと二人で物置3台をバラして金属引き取りに持ち込んだ。準備の合間に、「ご自由にお持ちください」コーナーも作っていろいろなものを通りがかりの人に持って行っていただいた。

チャンシーは、収納名人である。収納というか狭いところに何かをしまうのが天才的にうまい。….なので、毎日毎日処分に明け暮れても、どんどんどんどん物は、あった。ドラムも数台残して処分してしまおうかとも思ったのだが、これは持って行って、パンロゴクラブを向こうでもやろう….かなとやっぱり処分するのはやめにした。(今考えると、持ってきてほんとによかった)

手に入れた時の何十分の一かの小銭で、どんどん物がひきとられた。たまには、お宝にちょっといい値段がついたりして割と楽しかった。

そして、どうしようもないものはゴミ袋へ….。有料ゴミ袋だ。収集日は決まっているし、その頃、雨が続き、このゴミとの戦いが大きな山だった。庭にも捨てなければならないものがたくさんあるが、バラさないと収集に出せない。そういったものをバラすのがまた大変だった。