仕事が始まった

5月から、正式に研修生となるが、4月中は雑用などで、ここの仕事を開始した。
まあ、東京にいたときの話では、都市と農村を繋ぐ….というプロジェクトと聞いていたので、町おこしなども考えようということだった。自分なりに、十勝、大樹町の物産なども調べ、ホームページなども立ち上げようと写真を撮ったり準備もしたりしていた。コテージの掃除、準備なども、その中の一つで、メインはあくまでそっちの方だと思っていたのだが…..。

ちなみにこのパンフレットが、私が研修生をしていたものである。

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雪 タンチョウ 白鳥

今年はすでに2回ほどしっかり積雪があった。最近はつい数日前だ。重い雪というが、普通のいわゆる雪だ。これがもっと寒くなってくるとパウダースノーになってきて、吹けば飛ぶような雪がたっぷり降る。(こういう雪はガーッとどけられるのだが、いまはまだ雪かきといった感じだ)はじめて北海道の雪が積もったのを見たときは、積もった雪が青いので驚いた。南極の氷のような感じだ。

気温は、いま11月だが、すでにマイナス10度を下回る日も増えてきた。大樹町は十勝でも一二を争う極寒地だ。だが、室内は東京より断熱がしっかりしているので、うちの公営住宅はかなり古いが暖かく快適だ。(もちろんそれなりの工夫はあるけど)灯油のホームタンクが各家庭の外に付いていて灯油のストーブが強力。断熱材を敷いてホットカーペットをつけている。東京の家の隙間風の寒さに慣れているせいか、我が家は16度設定くらいで十分暖かい。ただし、こっちの人は設定温度、かなり高くしてあるらしい。

そしてもっともっと寒くなって晴れた日にダイヤモンドダストといわれるキラキラが舞うようになる。樹氷も見られる。日高山脈も雪景色。十勝はだだっ広いので雪が積もるとそれは綺麗な真っ白な平原がどこまでも続いていて、車で走るとそれは美しい光景がひろがる。

北海道に引っ越すと言うと、皆口を揃えて「寒いから無理!」って言われたが、この風景をぜひ見て欲しいと思う。魚介類もうまいものが増えるし、冬の大樹町はいいよ〜と言いたい。大丈夫。大樹町は除雪が良いので有名だから国道は冬タイヤ(スタッドレス)履いてれば移動も安心だからさ。かえって東京もんは駐車場内歩く方が危なっかしいので、がっちり滑り止めがついた長靴かスノーブーツだが。

この時期、外で鳴き声が聞こえてしばらくするとでっかい鳥がうちの頭上を飛ぶ。タンチョウと白鳥だ。なかなか飛んでいるところなんて見られないもんだが、ここでは毎日のようにうちの上を飛ぶ。Vの字になって、大きな鳥が飛ぶところはなかなか見ものなので、鳴き声がすると見に行くのだが、写真がなかなか撮れない。

冬でなくても、牧草地や畑には時々タンチョウを見ることがある。ポイントがあっていつも来るところもある。白鳥の大群がいるポイントもある。(チャンシーはそっちの方に仕事で走っているので詳しいがわたしはまだ大群はみたことがない)昔、西田敏行主演のドラマで有名になった北海道のタンチョウだが、大樹町ではあまり珍しくもないようだ。結構いるとはいえ、冬の大鳥は、それは綺麗な風景だ。

いま、家の中にいるとストーブは暖かく、外の景色は綺麗だし、いいもんですよ、十勝の冬。

早番では、家を朝5時に出ることもあるが、夜明け前のこの辺りは、なにか別世界のよう。帰りが遅い日は、降るような満天の星もいいです。

新居の片付け

着いた次の日、いよいよ引越し荷物が届いた。数時間で搬入は終わったが、山積ダンボールをどんどん開けていかなければいけない。家具の位置を決めたり、足りないものをもらいに行ったりリサイクルショップへ探しに行ったり、コテージの手伝いをしながらすすめた。チャンシーは、こっちでの仕事はまだ無く、私が朝出かけて行って、チャンシーが片付けものをして、夕方合流。昼間は合間を縫って役場や信金の口座を作ったりする手続きなど、相変わらず毎日忙しい。

布団は使っていたものは小金井で粗大ゴミで出し(古かった)、こちらではもらう手筈になって用意してもらっていたので、この夜から寝られそうだったが、三日ほど友人の家に泊まらせてもらった。

初めてこの家で寝る日。

ガス湯沸かし器はすぐにつけてもらえたのでお湯も出る。コンロは東京でもプロパンだったので、そのまま使えて煮炊きもOK。まずは風呂をわかして入ろうということになった。
この家には風呂ボイラーがすでに付いていてストーブもあった。(普通ここの公共住宅では自前で用意するらしい)灯油で沸かす風呂は初めてだ。小金井でも超レトロな風呂釜だったので古いバランス釜的な風呂は慣れていた。床が、すのこというのも同じだ。浴槽に水を満たし、沸かしていよいよ我が家の風呂だ〜!と思ったら、風呂釜から大量のゴミ…..。ちゃんと火は着くとチェックはしてもらっていたが、どうもしばらく使われていなかったようだ。温泉も公衆浴場も近く、家風呂を使わない人もいると聞く。なんてこったの風呂の大掃除だ。風呂釜クリーナーを買ってきて、やってみたらさらに大量のゴミ。とにかく次の日も風呂釜掃除を繰り返し、二日後、ようやく普通に使えるようになった。古い家に住んでいるとメンテナンスはお手のものである。灯油で沸かす風呂は、着くのに時間が掛かるし(着火まで7分とある)湧くのは早いが間を空けずに入らないと口火といえどもどんどん熱くなっていくので慣れが必要だったが、すぐに馴染んだ。

最初の朝、早く目が覚めたので徒歩で周りを散策し、北海道といえば…のセイコーマート(コンビニ)に行ってみた。(徒歩で行ける距離)小金井の家のすぐ近くにあったコンビニは閉店してしまったので、近くのコンビニまでの距離は同じくらいだった。周りの地理は全然わからない。ただ道が広く車は少なかった。