何もない、いままでお茶の間だったところで一晩寝て朝だ。この布団を粗大ゴミにだして、ほかの大物とまとめる。粗大ゴミのシールが足りないと市の引き取りに指摘され、シールを買いに走ったり、まだまだ慌ただしい朝。不動産屋は通していなかったので、大家さんが家に来て精算、あとは大洗のフェリーの時間までに出発だ。こっそり、家や庭、小金井公園、いろんなものに挨拶をした。
友人が朝飯を買って持ってきてくれて、慌ただしく食べ、小金井を出た。サンバーには木琴が隙間なく入っている。さらにがらんとした家はちょっと寂しげ。ここ数年で周りの借家は取り壊され、駐車場や新築の借家に変わっていて、うちの一角だけ数件古い借家が並んでいる。私が育ったのは、杉並区だし、チャンシーは中野区。そして三鷹市、小金井市。ずっと東京のこの辺りに暮らしてきた。新しい場所は、どうだろう? 寂しいような感じもするし、行き先のまだ実際に見たことのない大樹町への期待もある。それよりも、長い船旅も初めてだ。
雨が降ってきていた。さんふらわあ号に乗り込み、すぐに浴場へ(混雑するという事前情報があった)引越し、長旅、早く風呂に入ろうということにした。風呂に入っていたら、出航のアナウンスがあり離陸(船も離陸っていうんだろうか)を迎えた。雨は強くなり、船内から稲光が見えた。
船内を探索して早めに食堂へ行きゆっくりビュッフェスタイルの夕飯を食べた。明日の昼過ぎに到着。航路は部屋のテレビでどの辺を進んでいるのかがわかるようになっていた。一泊なので一部屋とったのが、この部屋。
早朝から多少海が荒れて、揺れたが、快適な船旅だった。昼に到着なので昼飯コーナーもあったが、どこかで食べられるからと昼は頼まなかった。
(この時、道内の高速道路事情を知らなかったので、あとで後悔した)
苫小牧から道東自動車道を通ったのだが、どこかで昼飯をと思っていたのだが、苫小牧あたりもまっすぐな広い道が続くばかりで食べ物屋はわからず、途中、高速道路のサービスエリアらしきものも無く、やっと見つけた!と思うと北海道ならではの豪華な公衆トイレ。差し入れの残りのパンと自販機のコーンスープだけ。
食べ物王国十勝に向かうというのに残念なことになっていた。
少し雪が残る頃、こうして北海道に上陸した。